ルイボスティーは最近では健康に良いお茶としてだいぶ知られるようになってきましたね。イギリスのスターバックスでもルイボスティーラテがメニューに加えられていました。甘いものと甘くないもの選べるのですが、あるもこは断然甘いルイボスティーラテ派です。
ルイボスティーはカフェインもなくどれだけ飲んでも大丈夫と思っていたのですが、マグネシウムなどのミネラル過剰摂取が危険というご指摘をいただいたので詳しく調べてみました。
ルイボスティーとは?
南アフリカ共和国のセダルバーグ山脈一帯だけで栽培されている稀少なお茶です。不老長寿のお茶として古くから愛されてきました。
ポリフェノールが豊富で、アスパラチンやフラボノイドなどの抗酸化作用のある物質が豊富に含まれているため、アンチエイジングを始め活性酸素が原因の病気、がん、高血圧、糖尿病、アレルギー性皮膚炎などに効果があると言われています。
健康に良いお茶ルイボスティーのメリット
ルイボスティーは活性酸素の働きを抑制する物質SOD(スーパーオキシド・ジムスターゼ)を補助することができます。それなので下記のような疾患予防、改善に効果があると研究結果があるんですよ。
- 便秘
- 高血圧
- 皮膚疾患、アレルギー
- 糖尿病
- 白内障
その他にも、老化を促進する活性酸素を抑制してくれるのでアンチエイジングに繋がったり、ストレスを緩和してくれたり、疲れをとってくれたりと様々な効能があります。
女性だけでなく、男性にも嬉しい発毛・育毛促進効果や生殖能力低下を防いでくれる効果もありますよ。
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ルイボスティーのデメリットはあるの?
ルイボスティーと他のお茶の主な違いは、ミネラルが豊富に含まれていることです。様々なミネラルが豊富に含まれていることで、たくさんの恩恵を受けることができます。それと同時に、カリウムや亜鉛などある種のミネラルを過剰摂取することによって、健康阻害があるとも言われています。
それぞれのミネラルの特徴を見てみましょう。
ルイボスティーに含まれるミネラル
鉄、銅
- 女性に不足しがちなミネラル
- ヘモグロビンが減って、貧血になる、疲れやすい、健忘症、怒りっぽい、肌に悪い、無気力
- 骨折しやすくなる
マグネシウム
- 骨粗鬆症の予防になるミネラル
- 穀物、まめ、海藻などの食品から摂れるので不足することはないが、吸収率には個人差がある
- 過剰摂取しても腎臓から排出される
カリウム
- 血圧を整えて神経、筋肉の働きを調整するミネラル
- ストレスを感じると体の中から出て行くため、補給する必要がある
- 大きな手術の後にはカリウムを点滴する
カルシウム
- 骨や歯を作る有名なミネラル
- 人間の体には1K含まれている
- 神経の情報伝達機能
- 心臓や筋肉の動きにも関わる、血管の老化、動脈硬化、脳の働き、筋肉の収縮、ホルモンの分泌
- ビタミンDの吸収を良くする
- 日本人のカルシウム摂取量は少ない
リン
- カルシウムと結合して丈夫な骨や歯を作るミネラル
- リン:カルシウム=1:2の割合で摂取するのが理想で、どちらが不足してもだめ
- カルシウムを摂取していないのに、リンを過剰摂取するとカルシウム不足になる
- 食品添加物、清涼飲料水、加工品などにはリンが多く含まれていて過剰摂取気味
- ルイボスティーにはカルシウムがリンの2倍含まれているので、ちょうどよく一緒に摂取できる
亜鉛
- 体の生長の促進するミネラル
- 貧血、食欲不振の改善、酵素の活性化をする
- 1日必要摂取量40~70mgに対して、日本人は7.3mgと非常に少ない
セレニウム
- 活性酸素を撃退するミネラル
- 不足すると癌、動脈硬化、心筋梗塞などになる
- 特に男性は欠乏している
マンガン
- 生殖、生長に深く関わるミネラル
- 胃酸減少症、胆汁酸欠乏症、免疫機能が衰える
- 1日必要摂取量は15~20mg、日本人は2~4mgと非常に少ない
- リウマチ性関節炎、てんかんなども引き起こす
ルイボスティーは肝臓や腎臓悪いの?
ルイボスティーは肝臓や腎臓に悪いと耳にすることがあります。どんなに良い食品でも過剰摂取は良くないですし、一つの食品だけを大量に摂ると栄養に偏りが出てくるのは当然です。
各ミネラルの過剰摂取によるリスクをまとめました。
- 鉄分は下痢や胃腸障害に繋がる。糖尿病のリスクが高くなる
- 亜鉛は前立腺肥大リスクの増加、銅欠乏、吐き気、下痢が起こる
- マグネシウムは腎機能が低下していると、下痢、吐き気、血圧低下が起こる
- カリウムは腎機能が低下していると、高カリウム血症になる
- カルシウムは高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが起こる
- リンは腎機能が低下していると、副甲状腺ホルモンの分泌が低下したり、成長ホルモンの分泌が亢進する。血管の石灰化、心不全、心筋梗塞が起こる
- セレニウムは、髪や爪が喪失したりもろくなる。皮膚や神経系の病変、嘔気、下痢、皮膚発疹、斑状歯、疲労、過敏症、神経系異常が起こる
注意していただきたいのは、これらの症状は、肝臓や腎臓が健康ではない場合に起こるということです。また、普段の生活で食事から摂取する場合に、リン以外のミネラルは過剰摂取になることは滅多にありません。
例えば、マグネシウムは過剰摂取してもすぐに体内から排出されます。カリウムはストレスによって常に体内から排出されてしまいます。亜鉛もサプリを必要量以上に飲んだり、何年も毎日レバーや牡蠣を大量に食べ続けた場合には過剰摂取になりますが、普段の食事では滅多になりません。
このことから、ルイボスティーを飲んだだけではミネラルの過剰摂取にはならず、肝臓や腎臓の負担になることもありません。
肝障害を引き起こすピロリジンアルカロイド
ピロリジンアルカロイドとは、ピロリジン環を持つ自然毒です。簡単に言うと、「雑草が動物に食べられないようにするために持っている毒」です。タヌキマメ、キク科のキオン属、キダチルリソウ属、コンフリー、サンシチソウ属などに含まれており、薬目的でこれらの植物を使い肝疾患になったという症例が報告されています。
ルイボスはマメ科の植物で、タヌキマメに非常に近い種類です。実際にいくつかの実験でピロリジンアルカイドを少量含むルイボスの葉が発見されています。
しかし、研究では、お茶の葉そのものが自然毒を生成しているのではなく、一緒に生えている周りの植物が毒を生成しているのではないかと言われています。
ルイボスティーを飲んで害はあるの?
私が調べた学術では、ルイボスティーに含まれるピロリジンアルカイドが肝機能に悪影響を与える、とは言っていません。世界中で食品に含まれているピロリジンアルカロイドが注目されていますが、症例も実験も少なく、まだ可能性の域を出ていません。
また、同じ実験の中でカモミールティー、ネトルティー、緑茶、紅茶、ハチミツなどにもピロリジンアルカイドが含まれていることがわかっています。私たち日本人はルイボスティーの比にならないほど、長年緑茶を愛飲しているので、ルイボスティーだけを飲んで肝臓が悪くなったなんておかしいですよね。
お茶に含まれているピロリジンアルカロイドを気にするのであれば、緑茶も紅茶も飲めなくなってしまいます。
ピロリジンアルカイドが気になる方には、ルイボスティーはオススメしません。ただし、日本でもピロリジンアルカイドの概念が広まってきていて、しっかり検査をしている企業もたくさんあります。
それなので、全てのルイボスティーにピロリジンアルカイドが含まれているわけではないことも知っておいてほしいです。
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ただし、こんな人は要注意
ルイボスティーを飲むことで起こる大きなデメリットはないように思えますが、体に合わない人もいます。健康だけど、ルイボスティーは合わないなと感じた人、飲んで何かしらの症状が出た人は飲まないでくださいね。
私はアレルギーや好き嫌いも全くありませんが、豆類を食べると腸が苦しくなったり、置き換えシェイクのようなものは胃が受け付けません。
代謝がものすごく良い人
代謝がとても良く、便通が良い人は、ルイボスティーを飲むと胃痛がしたり、下痢になってしまう可能性があります。
女性疾患のある人
ルイボスティーを飲むと女性ホルモンの一つであるエストロゲンが多く分泌されるので、エストロゲンの過剰分泌が原因で起こる病気を患っている人、月経痛がひどい人は飲まない方が良いです。
定期的に薬を飲んでいる人
ルイボスティーの抗酸化作用とミネラルの関係で相性の悪いお薬があります。飲む前にお医者さんに相談してくださいね。
ルイボスティー デメリットまとめ
どの食品にも良いところと悪いところがあるように、ルイボスティーも誰にでも100%良いお茶ではありません。また、過剰摂取はせず、1日2~3杯を目安に飲むといいですね。
- ルイボスティーは健康に良い効能がたくさんある
- ルイボスティーはミネラルが豊富に含まれている
- ルイボスティーは肝臓や腎臓が悪い人が飲むと、健康阻害がある
- ルイボスティーのピロリジンアルカイドに健康阻害がある根拠はない
- ルイボスティーは合わない人もいる
私も煮出すのが面倒臭くてそのまま飲んでしまうこともありますが、定期的に飲み続けています。カフェインを取りすぎる心配もなく、好きな味なのでアンチエイジングを期待してこれからも飲み続けますよ。